MaaS Tech Japan、新規3社含め投資ファンド・事業会社から資金調達を実施〜あらゆるモビリティデータを統合・連携できるエコシステムの開発を加速し、持続的かつシームレスな移動社会の実現を推進
未来の移動基盤を構築する株式会社MaaS Tech Japan (本社:東京都千代田区、代表取締役:日高 洋祐、以下「MaaS Tech Japan」)は、ICJ2号ファンド投資事業有限責任組合とZFP第1号投資事業有限責任組合の既存投資ファンドに加え、新たに株式会社ヴァル研究所、西日本鉄道株式会社、三菱UFJキャピタル9号投資事業有限責任組合を引受先とした第三者割当増資による資金調達を完了したことを発表いたします。調達資金は、2024年7月にリリースした住民参加型MaaSソリューション「Noluday(のるでぃ)」の機能拡充や、移動に関わるあらゆるデータを統合・連携できるエコシステムを含む新たなプロダクト開発に充て、持続的かつシームレスな移動社会の実現を推進してまいります。
日本では少子高齢化に伴う人口減や地域過疎化の社会課題が横たわり、中でもあらゆる社会活動に紐づく移動の分野では交通・モビリティインフラが縮小するなど日々の生活にも影響を及ぼしつつあるとして、対応が急がれています。その解決の1つとして、点在する公共交通機関や移動サービス、施策を適切に組み合わせ、シームレスなモビリティサービスとしてつなぐMaaSの導入が推進されています。
MaaS Tech Japanは、「100年先の理想的な移動社会の基盤を構築し、移動社会を高みにシフトさせる」ことを目指し、移動課題の解決に取り組む企業や自治体などに対し、都市・交通分野におけるモビリティデータの利活用による都市・交通DXの分野で支援するプロダクトやソリューションを提供しています。これまでも「SeeMaaS(シーマース)」をはじめとした、異なる事業者やモビリティ間の移動実績データを統合・連携できるMaaSプラットフォームを提供しているほか、2024年7月には、地域の日常の移動課題に対し、サービスを提供する側だけでなく利用者の声や要望などのユーザーデータを基に改善が進められていく住民参加型MaaSソリューション「Noluday」をリリースしています。また、更なる取り組みとして、公共交通の維持が課題である自治体向けに、地域公共交通計画を効率的に作成できる地域モビリティデータ基盤および地域公共交通計画作成支援アプリの開発やモビリティ事業者向けのモビリティ事業支援プラットフォームを開発中です。
MaaS Tech Japanは今回の調達資金を主に、「Noluday」の新機能拡充を通じた利便性の向上と、SeeMaaSで得た知見を踏まえたモビリティデータ基盤および地域公共交通計画作成支援アプリの開発、またそれを実装する人材採用・育成を通じて盤石な組織体制確立に充てる予定です。
MaaS Tech Japanは一連の取り組みを通じ、人々が生活していく上で必要不可欠な「移動」を誰もが当たり前かつ便利に利用し続けられるよう、利用者の持続的な参画意識を醸成するとともに、地域交通を支える事業者や既存MaaSプレーヤーとも連携し、地域一丸となって環境改善サイクルを回しながら、持続的な移動のエコシステム構築を目指してまいります。
今回の投資企業様 コメント
ICJ2号ファンド投資事業有限責任組合 インクルージョン・ジャパン 取締役 寺田氏
「MaaS Tech JapanのCEOである日高氏は、日本のMaaSの第一人者として、顧客である大企業・自治体はもちろん、政府の政策担当者からも深く信頼されています。日本が抱える、交通インフラの維持・更新投資の最適化、オーバーツーリズム対策、交通由来のCO2削減といったさまざまな社会課題に対し、客観的なデータとユーザーの声をベースに提示する解決提案は、圧倒的な専門性をもつチームならではだと確信しています。インクルージョン・ジャパンは、MaaS Tech Japanの成長を加速すべく、さまざまな事業会社との連携をともに仕掛けていく所存です」
株式会社ヴァル研究所 MaaS事業部 取締役/部長 泉氏
「高齢化の加速に伴う人口減少や交通網の縮小など、地域交通に関わる課題の解決は急務となっています。そうした中、これまでMaaS Tech Japanが培ってきた豊富な経験とソリューションは、より一層ニーズが高まっていくことを確信しています。移動課題の解決に取り組むさまざまな企業や自治体・行政との強い繋がりと、MaaSに関する高度な専門知識をもつMaaS Tech Japanは、今後の日本のMaaS市場を牽引する存在になると期待し、今回の資本・業務提携に至りました。日本の地域交通が抱える課題解決に向け、ともにシナジーを高めていけるよう、ヴァル研究所も一丸となって取り組んでまいります」
株式会社ゼンリンフューチャーパートナーズ 取締役 パートナー 鈴木氏
「ゼンリンフューチャーパートナーズは2021年に続き、MaaS Tech Japanに2度目の投資を実行させていただくことになりました。前回投資以降、MaaS Tech Japanは移動情報の収集、分析のための各種プロダクトやサービスの開発で大きな進展を遂げられました。今後、モビリティに伴う課題解決にMaaS Tech Japanの存在感が一段と高まることが期待されます。弊社もゼンリングループとともに事業の進展を支援してまいります」
西日本鉄道株式会社 専務執行役員 まちづくり・交通・観光推進部担当 清水氏
「バス・鉄道事業を始めとした様々なモビリティ事業を行っている当社において、複数の移動データを統合して高精度に分析し、施策検討に活用するMaaSプラットフォームは、将来にわたる移動課題解決のために非常に肝要であると考えております。私たちは、『安全・あんしんで持続可能な次世代モビリティネットワークの実現』を目指しており、MaaS Tech Japanの事業領域とは親和性が高く、2023年6月にバス・鉄道の利用データの活用を開始するなど、共に持続可能な交通ネットワークを構築するため奮励努力しているところです。 MaaS Tech Japanが目指す理想的な移動社会の実現に向けて、当社も地域に最適な移動サービスを提供し続けられるよう、引き続き共創して取り組んでまいります」
三菱UFJキャピタル9号投資事業有限責任組合 投資第一部 副部長 菊池氏
「MaaS Tech Japanの資金調達ラウンドに参加できたことを大変喜ばしく思います。同社は、異なる事業者やモビリティ間が有するさまざまなデータを統合・連携できるプラットフォームを提供されています。この画一化されたデータは、世界に誇る日本の「移動」環境を一段と便利かつシームレスに繋げることに寄与すると期待しております。MaaS Tech Japanのさらなる事業成長に向けてMUFGのリソースを活用して支援してまいります」
既存投資企業様 コメント
グロービス・キャピタル・パートナーズ プリンシパル 深川氏
「人口減少、高齢化、そして地方の過疎化が進行する中でも『移動』は我々の生活にとって必要不可欠な要素です。MaaS Tech Japanは、自社プロダクトと多様なステークホルダーとの連携を通じ、この課題を一つずつ解決し着実に前進してきています。MaaS Tech Japanが日本のMaaS分野の一つのハブとして『100年先の理想的な移動社会の基盤を構築し、移動社会を高みにシフトさせる』ことを目指す道程を引き続き支援していきます」
DBJキャピタル投資事業有限責任組合 DBJキャピタル株式会社 シニア・インベストメント・マネージャー 松浦氏
「MaaS Tech JapanのプレシリーズA資金調達で参画させていただいて以降も、人々の移動行動が変化し続けていることに伴い、生活上必要不可欠な『移動』について持続的なエコシステムを構築することの必要性がますます高まっています。かかる状況下、同社が提供する都市・交通分野におけるモビリティデータを利活用したプロダクト・ソリューションには、大きな期待をしています。DBJキャピタルは政府系金融機関のベンチャーキャピタルとして同社事業をサポートし、共に『100年先の理想的な移動社会の基盤を構築し、移動社会を高みにシフトさせる』ことを目指してまいります」
<MaaS Tech Japanについて>
2018年11月に創業。「100年先の理想的な移動社会の基盤を構築し、移動社会を高みにシフトさせる」ことを目指し、移動に関する課題解決に取り組む企業や自治体を支援するプロダクトやソリューションを提供する。